G Suite から Google Workspace へリニューアル! 何が変わる?
公開 2020.10.29

2020年10月、G Suite は「あらゆる業務に必要なすべてのものが 1 か所にまとめられた」 Google Workspace にリニューアルすると発表されました。リニューアルによって変わる点や、ユーザーが注意すべきポイントなどについてこの記事で紹介していきます。
2020年10月 G Suite は Google Workspace にリニューアル

2020年10月6日、Google から G Suite は Google Workspace へとリニューアル(リブランド)されたことが発表されました。
Google のアナウンスによれば、「Google Workspace には、Gmail 、カレンダー、ドライブ、ドキュメント、スプレッドシート、スライド、Meet、Chat など、普段から自宅や職場で使う生産性を向上させるためのアプリが含まれており、さらにアプリ間でのシームレスな連携を強化する」とのこと。 実際にどのようなところが変わっていくのか、見ていきましょう。
Google Workpace 紹介動画
G Suite と Google Workspace の違い
G Suite から Google Workspace に変わることどのような変化があるのか。現在わかっている点を紹介していきます。
G Suite と Google Workspace の違いを比較!
最大の変化として、料金プランの刷新が挙げられます。
表にまとめてみました。(※価格は全て税別)
プラン | G Suite™ Basic | G Suite™ Business | G Suite™ Enterprises |
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料金 | 680円/月 | 1,360 円/月 | 3,000円/月 |
特徴 |
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※1 5ユーザー未満の場合は、1ユーザーあたり上限1TB
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※2 5ユーザー未満の場合は、1ユーザーあたり上限1TB
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プラン | Business Starter | Business Standard | Business Plus |
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料金 | 680円/月 | 1,360 円/月 | 2,040円/月 |
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※Businesses エディションは300ユーザーまでの上限あり |
プラン、料金共に個別に問合せ |
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【Enterprise エディションの特徴】
※詳細は要問い合わせ
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Google Workspace に変わることでの注意点
G Suite と Google Workspace のスペック上の大きな違いはデータ容量が変わる点です。
従来の G Suite は G Suite™ Business 以上かつ1企業5ユーザー以上が利用していればデータ容量無制限で利用できました。
一方 Google Workspace では G Suite Business に相当する Business Standard の場合2TB、G Suite™ Enterprises に相当する Business Plus の場合5TBの上限※が設けられました。
※1ユーザーあたりの容量です。
例えば100人の企業の場合、
- Business Standard : 共有利用でトータル200TB(2TB×100人)
- Business Plus : 共有利用でトータル500TB(5TB×100人)
まで使えるとしています。
また、Business エディションを利用する場合、利用可能なユーザー数に300名の上限が設けられています。もし300名以上の従業員の利用を予定している場合は Enterprise エディションに加入する必要があります。
Google Workspace で変わるユーザー体験
表ではスペック上での違いについて見ていきましたが、ユーザーにとっての使い勝手はどう変化するのでしょうか? Google の発表からピックアップしてみました。
ツール同士の連携がスムーズに
G Suite では、個々のアプリケーションが独立していましたが、Google Workspace は「統合型ワークスペース」なのでシームレスに機能を使いこなすとができるようになるようです。
具体的には、下記のような機能が随時追加される予定です。コミュニケーションとコラボレーションの主要なツールを統合することで、ユーザーが必要とするものが 1 か所でアクセスできるようになることが期待されます。
- Gmail からドキュメントを作成して共同編集する機能
- チャットルーム内でドキュメントを作成して共同編集する機能
- Meet のピクチャーインピクチャーで共同作業中に会議の参加者を表示するオプション
- チャットやメール、ビデオ会議の機能をタブを切り替えることなく、一元的に操作することが可能
スマホ・タブレットのアプリは1つに統合
Google Workspace では「デバイスに依存しない環境作り」に取り組んでいます。その一つの例としてスマートフォン、タブレットのアプリ統合が挙げられます。
G Suite で業務を行う際はそれぞれ別々のアプリをインストールして利用する必要がありましたが、Google Workspace では一つのアプリで全ての機能が利用できるようになるとしています。
これによって、「いつでも」「どこでも」より快適にテレワークを行うことが可能になるのではないでしょうか。
AIサポートと検索技術の強化
よりスマートに仕事を進めるために、Google Workspace ではビジネスに役立つ最高水準の AI と検索技術が搭載されています。これによって、「必要なものをすぐに見つける」「ルーチン業務をシステムが補う」「抜け漏れなくタスクを管理する」といったことが可能になります。
Google Workspace はいつから使える?手続きは必要?
既に Google Workspace に切り替わっています。現在 G Suite をお使いの方は、次の更新に向けて特別な手続きを行う必要があるのか、最後に説明します。
従業員が300人未満の場合
従業員が300名未満の場合はオンライン上で Google Workspace へ切り替えが可能になります。プランの移行については管理者にメールで通知が届くので、最新情報を確認するようにしてください。
従業員数が300人以上の場合
300名を超えるユーザーが利用する場合は Enterprise エディションへ移行する必要があります。その場合は営業担当にお問い合わせを行なった上で手続きを行う必要性があります。
大容量のデータを利用していたユーザーは要注意
既存の G Suite™ Business と G Suite™ Enterprise はストレージ容量が無制限だったので、大容量のデータを Google ドライブに上げていた場合は要注意です。現在のデータを保持したい場合は Enterprise エディションへ移行する必要が生じることが予想されます。
ケース別! こんなユーザーにはこのプランがおすすめ
Google WorkSpace にはいろいろなプランがあるけど、どのプランが最適なのかわからない!
そんな人のために、ケース別のおすすめプランを紹介します。
ケース1 : 少人数の企業や、フリーランサーの場合
プログラマー : 個人事業主
フリーで仕事をしています。基本自宅で仕事をしていますが、発注元と Meet を使った打ち合わせや、Google のファイルを使用した共同作業を行なっています
【最適なプラン Business Starter】
個人や少人数でビジネスを行うのであれば Business Starter でOK!
月額680円というリーズナブルな価格で導入できます。
ケース2 : Meet を活用している企業
マスコミ : 従業員170人
社員全員がテレワークで柔軟に働けるようにしています。月に1回、社員全員が参加するWeb総会を実施しています。また、最近は取材も Meet を使用することが多いです。
【最適なプラン Business Standard】
中小規模の企業で、Meet の録画機能を利用したい場合は Business Standard がおすすめ。
Business Standard では1ユーザーあたり 2 TB のクラウド ストレージが割り当てられているので、一般的な業務に使用するのであれば十分です。
ケース3 : コンプライアンス維持に注力している企業
メーカー : 従業員280人
国内外に数カ所の営業、製造拠点があります。上場していることもあり、コンプライアンスの維持に注力しています。社内外のやり取りは一定期間保持を行い管理者は定期的に監査レポートをチェックしています。
【最適なプラン Business Plus】
Business Standard と Business Plus の違いは Vault やエンドポイント管理などの高度の機能が利用できるかどうか。
Valut とは、Google Workspace のデータを保持、記録保持(リティゲーション ホールド)、検索、書き出しを行うことができる機能で、エンドポイント管理とは組織のデータにアクセスしている Chrome OS デバイスと Chrome ブラウザの詳細を確認できる機能。いずれも企業のコンプライアンス維持をサポートします。
ケース4 : 大人数の従業員を抱える上場企業
商社 : 従業員3000人
世界各地に従業員を抱える上場企業です。安定した企業の成長のため、情報ガバナンスを重視しています。
【最適なプラン Enterprise エディション】
情報ガバナンスが当然のように求められる大企業は、エンタープライズ レベルのセキュリティとコンプライアンスを提供する Enterprise エディションに加入しましょう。 Enterprise エディションでは、Vault、データ リージョン、エンドポイント管理、コンプライアンス証明、データ損失防止(DLP)など最大限のサポートをうけることが可能です。
また、Google Meet を利用したビデオ通話でもノイズキャンセリングといった高度な機能が利用できます。
※ Enterprise エディションは Google Workspace 取り扱い代理店または Google の営業窓口からのお申し込みとなります。詳細はお問い合わせください。
まとめ
Google Workspace については今後さらに詳細が明らかになる予定ですが、さらなる快適なユーザーエクスペリエンスを提供してくれることでしょう。 今後のアップデート情報についてはこちらで詳しく紹介する予定です。