ビジネスに最適! G Suite ユーザーなら押さえておきたい Google Chat 入門
公開 2020.10.06

G Suite ユーザーなら無料で利用できるチャットツール・Google Chat。 Google Chat にはチャット機能以外にもビジネスに最適な機能が搭載されていることをご存知ですか?
この記事では、Google ドライブや Google Meet との連携など、Google Chat の便利な機能を紹介します。
目次
Google Chat でできること

まず、Google Chat とはどのようなツールなのか、何ができるのか基本を押さえておきましょう。
Google Chat とは
Google Chat は G Suite のユーザー限定で利用できるコミュニケーションツール。
ダイレクトメッセージからグループの会話まで、簡単かつ効率的な共同作業を強力にサポートします。
さらに、Google Chat は手軽なテキストのコミュニケーションができるだけでなく、Google ドライブのアイテムを共有したり、bot という便利な機能も利用できます。
Google Chat の bot 機能について詳しくはこちらから
Google Chat を使うための条件
Google Chat を利用するには、G Suite に加入する必要があります。 G Suite ユーザーであればだれでも利用可能です。
Google Chat でできること
Google Chat では主に下記のことができます。
- 1対1またはグループでのダイレクトメッセージ
- ユーザーへのタスクの割り当て(チャットルームの機能)
- Google ドライブからのアイテムをアップロード
- Google Meet の開始
- bot を活用した業務サポート
Google Chat の基本的な使い方
次に Google Chat の基本について説明していきます。
【管理者向け】Google Chat の設定
まず、Google Chat を利用するにあたって G Suite の管理者は下記の設定確認を行なってください。 適正な設定を行わないと、組織内で Google Chat が使用できない場合があります。
- 管理者アカウントから管理コンソールにアクセスする。
- 「アプリ」 をクリックする。
- 「G Suite」 をクリックする。
- 「Google Chat と従来のハングアウト」 をクリックする。
- 「サービスのステータス」 をクリックし、ページが遷移したら下記の通り Chat や従来のハングアウトを組織内でどのように使用するかを選択します。
Chat を優先(移行する場合におすすめ)
Google Chat は Gmail 内に含まれ、どこでも使用できます。従来のハングアウトはウェブ上で使用できます。Chat と従来のハングアウト
従来のハングアウトは Gmail 内に含まれ、どこでも使用できます。Chat もどこでも使用できます(ただし Gmail からは使用できません)。Chat のみ
Google Chat は Gmail 内に含まれ、どこでも使用できます。従来のハングアウトの全クライアントが無効になります。従来のハングアウトのみ
従来のハングアウトは Gmail 内に含まれ、どこでも使用できます。Chat の全クライアントが無効になります。両方とも無効
Chat と従来のハングアウトの全クライアントが無効になります。今回は 「Chat を優先」 を選択しました。
- 「保存」 をクリックします。
これで管理者の設定は完了です。
Google Chat の始め方
Google Chat には始めるためには、下記の3つのやり方があります。
- 【PC】 Google Chat のページから直接始める方法
- 【PC】 Gmail から始める方法
- 【スマホ・タブレット】 アプリをインストールして始める方法
この3種類があります。
それぞれの詳しいやり方についてはこちらのページを参照してください。
Google チャットの基本的な使い方 – ダイレクトメッセージ編 –
Google Chat の具体的な使い方を見ていきましょう。まずはダイレクトメッセージの送り方を紹介します。 ここでは、一番基本的なPCの Google チャットのページから始めるやり方で説明します。
【Google Chatのページから直接利用するやり方】
- 自分の G Suite アカウントにログイン後 Google Chat にアクセスします。
- 「チャット」 の下に表示される名前をクリックし、メッセージを入力して、送信アイコンをクリックしてメッセージを送信できます。
- 「チャット」 に名前が表示されない場合は、 「ユーザー、チャットルーム、bot を検索」 をクリックして、チャットをしたいユーザーのメールアドレス(G Suite アカウント)を検索し、該当するアカウントを選択します。 組織外のユーザーにダイレクトメッセージを送信するには、そのユーザーの完全なメールアドレスを入力します。
グループでメッセージをやりとりしたい場合は 「グループの会話を開始」 をクリックした後複数のアカウントを選択しましょう。
※外部ユーザーをグループのダイレクトメッセージに追加することはできません。 外部ユーザーとチャットできるのは、1対1のダイレクトメッセージまたはチャットルーム内のみです。
Gmail から始めるやり方と、スマホアプリを利用するやり方については、詳しくはこちらをご覧ください。
Google チャットの基本的な使い方 – チャットルーム編 –
Google Chat では、チャットルームを使うと、グループ メッセージと同様に複数のユーザーとコミュニケーションをとることができます。 そのチャットルームはグループ メッセージとは何が違うのか、確認しておきましょう。
◆グループ メッセージ
グループのメンバー同士が、手軽にチャットを行うことができる場所です。
◆チャットルーム
プロジェクト チームの継続的なコミュニケーションと共同作業のための中心的な場所です。チャットルームを作成することで、チームのメンバーはファイルの共有、タスクの割り当て、連携の維持をすべて1か所で行うことができます。
両者の使い分けについては、詳しくはこちらの表を参考にしてみてください。
グループ メッセージ | チャットルーム | |
---|---|---|
目的 | 複数のユーザー同士でのダイレクトメッセージ | チームまたはプロジェクトでのコラボレーションとコミュニケーション |
チャットできるユーザー | チャットを開始した後に、他のユーザーを追加または削除することは不可 | いつでもユーザーを追加または削除することが可能 |
会話 | スレッド化されないメッセージ | 複数のスレッド化された会話 |
メッセージ履歴 |
組織の設定に応じて、次の状態にすることが可能
無効(メッセージは 24 時間後に削除される)
有効(メッセージは組織のポリシーに基づいて保持される)
|
常に有効で、組織のポリシーに基づいて保持される |
チャットルームの名前 | メンバー名のリストが表示される | チャットルームの作成者が名前を選択する(「新規プロジェクト」など) |
通知 | メンバーにはメッセージごとに通知が届く | 自分が参加している会話についての通知、または名前をリンクされた場合の通知が届く |
メンバー |
メンバーは退出不可
サイドバーでチャットを非表示にすることが可能
|
メンバーは退出、再参加ともに可能 |
同じユーザーによる複数のチャットスペース | 同じグループで複数のグループ メッセージを作成することは不可 | 同じグループで複数のチャットルームを開くことが可能 |
タスクの作成と割り当て | 不可 | タスクを作成して、他のチャットルーム メンバーに割り当てることが可能 |
ファイルの共有 |
ファイルの共有は可能
共有ファイルのリストを表示することは不可
|
チャットルームで共有しているファイルのリストを表示できる |
【チャットルームの設定方法】
チャットルームの作り方を説明します。
- Google Chat を開きます。
- 「チャットルーム」 の横にある作成アイコン “”+”” をクリックします。
- チャットルーム名を入力します。
- 追加するユーザーのメールアドレスを入力するか、候補から選択します。
候補には、組織内の全ユーザーが含まれています。 すでにグループを作成してる場合、そのグループを作成すればそのグループのメンバー全員をチャットルームに追加することが可能です。
- (省略可)組織外のユーザーがチャットルームに参加できるようにするには、 「組織外のユーザーの参加を許可する」 チェックボックスをオンにします。
後でこの設定を変更することはできません。
- (省略可)招待者に通知を送信する場合は、 「メールで通知」 チェックボックスをオンにします。
- 「作成」 をクリックします。
チャットルームのアバターを追加したい場合は、チャットルーム名の横にある絵文字を選択アイコン “”+”” をクリックして絵文字を選択します。絵文字を選択しない場合は、デフォルトのアバターが代わりに使用されます。
【応用編】Google Chat ではこんなこともできる
Google Chat は、チャット以外にもこのような活用方法があります。
即席でWeb会議を開始する
Google Chat では、トーク中の相手と即席で Google Meet を使ったWeb会議を開始できます。
【Google Chat から Google Meet を始める方法】
- Web会議を開きたいユーザーまたはグループのチャット/チャットルームを開きます。
- 右下にある Google Meet のアイコンをクリックします。
- 「ビデオ会議に参加」 次に 「今すぐ参加」 をクリックして会議に参加します。
グループチャットまたはチャットルームで Google Meet のアイコンをクリックした場合グループのメンバー全員がWeb会議に参加することが可能です。
Google ドライブのファイルを共有する
Google ドライブから Google Chat メッセージに直接ファイルを追加できます。 200 MB までのファイルを送信可能で、BMP、GIF、JPEG、PNG、WBMP、HEIC 形式の画像ファイルを添付できます。
【Google ドライブのファイルを共有する方法】
- ファイルを共有したいユーザーまたはグループのチャット/チャットルームを開きます。
- ドライブにあるファイルを添付するには、Google ドライブのアイコンをクリックします。
- 送信するファイルを選択します
- 送信アイコンをクリックします。
※チャットルームまたはダイレクトメッセージの相手にファイルへのアクセス権がない場合は、送信時に警告が表示されます。
ファイルの編集権限がある場合は、アクセス権を付与するオプションが表示されます。
チャットルームにアクセス権を付与した場合、その権限はチャットルームに後で参加するユーザーにも適用されます。
チャットルームから退出したユーザーは、個別にまたは別のグループからアクセス権を付与されない限り、そのファイルにアクセスできなくなります。
bot で業務の効率を上げる
Google Chat の bot とは、AIによって自動運用されるアカウントです。bot を使うとチャットの会話を通じてタスク管理を行なったり、アクティビティに関する通知を受け取ることができます。
bot には、Google が作成して管理している bot と、サードパーティ ソフトウェアのベンダーが作成して管理している bot など、多数あります。
Google が作成して管理している bot
例) Google カレンダーと連携する Meet bot や Google ドライブからファイル共有などができる ドライブ bot
サードパーティ ソフトウェアのベンダーが作成して管理している bot
例) GitHub や Salesforce bot
たとえば Meet bot は「今日の予定は?」とチャットすれば、bot が Google カレンダーから予定を確認することができます。Google Chat の bot を活用することで一元的にタスクを管理することが可能になります。
Google Chat の bot 機能について詳しくはこちらから
便利な検索機能
Google Chat には Google ならではの便利な検索機能があります。
特定のユーザーまたは特定の種類のコンテンツ(画像など)が含まれるメッセージを指定して探すこともできます。
【Google Chat 内でメッセージを検索する方法】
- Google Chat を開きます。
- 上部の検索アイコンをクリックします。
- 画面左側でチャットルームを指定するか、 「すべてのチャットルームとダイレクトメッセージ」 をクリックします。
- 検索ボックスに検索する語句を入力します。検索範囲を絞り込むには、ユーザーやコンテンツ タイプ(画像や動画など)をクリックします。
- 検索結果が表示されて、該当のファイルの 「スレッドに移動」 をクリックすると、ファイルが共有されたチャットのスレッドに遷移します。
まとめ
Google Chat は、使い方次第でプロジェクトのハブとしても活用できるツールです。
チャットのツールとしてだけでなく、業務の効率を上げるワークスペースとして Google Chat を活用してみませんか?