Google ドライブ

【2021年版】今更聞けない Google ドライブの基本的な使い方から他サービスとの比較まで

テレワークの導入やビジネスのグローバル化で、ますます高まりつつあるビジネスシーンでのクラウド需要。
もしこれから企業でクラウドストレージをあたらしく取り入れるなら、Google ドライブがおすすめです。
Google ドライブなら、導入と運用のコストをかけず高いセキュリティ機能を備えたオンラインストレージを利用できます。

Google ドライブってなに?

Google ドライブの特長

Google ドライブとは、Google が提供するオンラインストレージサービス。
Google ドライブにはこのような特長があります。

  • いつでもどこでもファイルにアクセス可能
    スマートフォン、タブレット、パソコンのどれからでも簡単にアクセスして編集ができる
  • 使いやすい共有機能
    Google ユーザーとファイルを簡単に共有できるので、コラボレーション作業がスムーズ
  • Google ドライブ形式ファイルの利用が可能
    Google ドライブ上では Microsoft Word のような「Google ドキュメント」、Microsoft Excel のような「Google スプレッドシート」、Microsoft PowerPoint のような「Google スライド」などが標準で使用可能です。
  • Google 以外のツールやアプリも利用可能
    Microsoft Office のファイルなど、Google 以外のツールもドライブ上で共同編集でき、ファイル形式を変換する必要もありません。他にも PDF、CAD ファイル、画像など、100 種類以上のファイルを編集、保存できます。
  • Google のテクノロジーを活用した高い検索機能
    Google ドライブには高度な検索機能が埋め込まれているので、欲しいファイルを即時に探し出すことが可能。また、候補などの機能では AI を活用し、探したいものを予測して最も関連性の高いコンテンツを表示します。

Google ドライブの注意点

Google のストレージポリシー変更によって2021年6月1日以降下記が適用されることになりました。該当するユーザーは注意するようにしてください。

  • Google ドライブ形式ファイルも容量としてカウントされるように
    「Google ドキュメント」、「Google スプレッドシート」、「Google スライド」などの Google ドライブ形式のファイルはドライブ上の容量を消費しない仕様となっていますが、2021年6月1日以降は、ストレージ容量にカウントされるようになります。
    また、Google フォトも「高画質」で保存していた場合無制限でアップロードできましたが、2021年6月1日以降は容量としてカウントされます。
    ※ただし、既存ファイルは2021年6 月1 日以降にファイルの内容を一切変更しない限り(閲覧のみの利用であれば)ストレージ容量にはカウントされません。
  • 無料ユーザーは使用していないデータを削除されることも
    無料の Google アカウントを使用している場合、下記に該当するユーザーはデータが削除される可能性があります。
    ●Gmail、ドライブ( Google ドキュメント、スプレッドシート、スライド、図形描画、フォーム、Jamboard ファイルを含む)、Google フォトのサービスのうち、 1 つもしくは複数の製品において 2 年間(24か月)利用がない場合
    ●Gmail、ドライブ、Google フォトのストレージ容量の制限を超えた状態が2年(24か月)以上継続した場合

Google ドライブに保管可能な Google のファイル

Google ドライブに保管できるドキュメント、スプレッドシート、プレゼンテーション、サイトのサイズは次のとおりです。

  • ドキュメント : 半角 102 万文字まで。テキスト ドキュメントを Google ドキュメント形式に変換した場合は 50 MB まで。
  • スプレッドシート : 500 万セルまで。
  • プレゼンテーション : Google スライド形式に変換したプレゼンテーションは 100 MB まで。
  • 新しい Google サイト : 1 ページあたりの文字数は半角 20 万文字まで、1 サイトあたり画像数は 1 万個まで、ページ数は 1,000 ページまで(合計で半角 1,000 万文字まで)。
  • その他のファイル : 5 TB まで。

Google ドライブに保管可能なサードパーティーのファイル

Google ドライブにはあらゆる形式のファイルが保存できます。
下記のサポートされているファイル形式であれば、Google ドライブ上でプレビューすることが可能です。
2020年12月現在サポートされているファイル形式は以下の通り。

◆一般的なファイル

  • アーカイブ ファイル(.ZIP、.RAR、tar、gzip)
  • オーディオ形式(MP3、MPEG、WAV、.ogg、.opus)
  • 画像ファイル(.JPEG、.PNG、.GIF、.BMP、.TIFF、.SVG)
  • マークアップ、コード(.CSS、.HTML、.PHP、.C、.CPP、.H、.HPP、.JS、.java、.py)
  • テキスト ファイル(.TXT)
  • 動画ファイル(WebM、.MPEG4、.3GPP、.MOV、.AVI、.MPEGPS、.WMV、.FLV、.ogg)

◆Adobe ファイル

  • Autodesk AutoCad(.DXF)
  • Illustrator(.AI)
  • Photoshop(.PSD)
  • Portable Document Format(.PDF)
  • PostScript(.EPS、.PS)
  • Scalable Vector Graphics(.SVG)
  • Tagged Image File Format(.TIFF) – RGB .TIFF 画像で最適
  • TrueType(.TTF)

◆Microsoft ファイル

  • Excel(.XLS、.XLSX)
  • PowerPoint(.PPT、.PPTX)
  • Word(.DOC、.DOCX)
  • XML Paper Specification(.XPS)
  • パスワードで保護された Microsoft Office ファイル

◆Apple ファイル

  • エディタ ファイル(.key、.numbers)

Officeファイルとの互換性

Google ドライブ上で開いたWordファイル

Google ドライブ上では、Word や Exel などの Office のファイルも編集できます。

Office のファイルの編集を行うにはドライブ上のファイルを開くだけでOK。
さらに他のユーザーとの共有、バージョン履歴の表示、他のユーザーと共有や、同時編集なども可能です。
行った変更はすべてもとの Office ファイルに保存されます。

個人向け Google ドライブの容量と Google One の利用料

Google ドライブは個人で利用する場合15GBまで無料。
容量が足りなくなったら、有料プランの Google One にアップグレードできます。価格は下記の通り。

  • 100 GB…250円/月、または2,500円/年の前払い
  • 200 GB…380円/月、または3,800円/年の前払い
  • 2 TB…1300円/月、または13,000円/年の前払い

Google Workspace に加入した場合の利用料

プラン Business Starter Business Standard Business Plus Enterprise
容量 1ユーザーあたり30GB 1ユーザーあたり2TB 1ユーザーあたり5TB 必要に応じて増やせる
料金 680円/月 1,360 円/月 2,040円/月 お問い合わせ

Google Workspace では「プール」という計算方式が導入されています。(Business Starter は対象外)
例えば、Business Standard を10人の組織で契約した場合、1ユーザーあたり2TBをアップロードできるのではなく、組織として20TB(10ユーザー×2TB)をアップロードできるようになります。

Google ドライブのセキュリティ

Google ドライブはクラウド上で運用されるサービスなので、情報漏えいや不正アクセスが心配という人も多いかもしれませんね。
Google は、独自設計のデータセンターやサーバーから大陸間でデータを転送する海底ファイバー ケーブルまで、世界で最も安全で信頼性の高いクラウド インフラストラクチャを運用。
必要なときにいつでも利用できるようにしています。
複数のデータセンターにデータを分散しているため、火災や災害の発生時には、他の安定した安全なデータセンターからデータを自動的かつスムーズに利用できます。

常時監視も行なっているのでデータ保全やハッキング対策など、一般企業以上の対策がとられているので、安心して使えるサービスと言っていいでしょう。

さらに、有料の Google Workspace に登録すれば2 段階認証プロセスや SSO といった高度なセキュリティ機能、エンドポイント管理など高度なユーザー管理機能を利用することが可能です。

Google ドライブのセキュリティの詳細については、こちらもご参照ください。
Google ドライブのセキュリティの詳細

Google ドライブの使い方

Google ドライブの基本的な使い方を説明します。

マイドライブにアクセスする方法

自分の Google ドライブを「マイドライブ」といいます。 自分がアップロードまたは同期したファイルやフォルダ、自分が作成した Google ドキュメント、スプレッドシート、スライド、フォームを保存できます。

マイドライブを開くには、https://drive.google.com/drive/u/0/my-drive にアクセスします。

パソコン上のファイルを Google ドライブにアップロードする方法

パソコン上のファイルを選択し、マイドライブにドラッグ&ドロップすればOKです。

Google ドライブ上でファイルを作成する方法

マイドライブの右メニューにある「新規」ボタンをクリックして、作成するファイルの形式を選択する。 Google ドライブ内で作成したドキュメント、スプレッドシート、スライド、フォームは、ドライブ上でそのまま編集が可能です。

他のユーザーと共有する方法

Google ドライブに保存しているファイルやフォルダは、Google ドライブ上から簡単に共有ができます。

Google ドライブから共有する際は、共有相手のファイルに対する権限(編集、コメント、閲覧のみ)を管理できます。Google ドライブのコンテンツを共有すると、Google ドライブ プログラム ポリシーが適用されます。

【Google ドライブ上からファイルを共有する場合】

  1. Google のファイルを開いて、右上の共有ボタンをクリックします。(右クリックからでも可)
  2. [ユーザー] の下に共有相手のメールアドレスまたは名前を入力します。
  3. 権限の設定を行います。
    ※ファイルの編集、ファイルへのコメント、ファイルの閲覧のみ、のいずれかの権限を共有相手に対して設定できます。
  4. [完了] をクリックします。共有したユーザーにメールが届きます。

【フォルダごと共有する場合】

  1. マイドライブにある共有したいフォルダを右クリックします。
  2. 「共有可能なリンクを取得」を選択します。
  3. [ユーザー] の下に共有相手のメールアドレスまたは名前を入力します。
  4. 権限の設定を行います。
    ※ファイルの編集、ファイルへのコメント、ファイルの閲覧のみ、のいずれかの権限を共有相手に対して設定できます。
  5. [送信] をクリックします。共有したユーザーにメールが届きます。

共有アイテムとは?

自分以外のユーザーからファイルやフォルダが共有されると、「共有アイテム」の中に表示されます。
共有アイテムにあるファイルやフォルダは自分以外のユーザーのマイドライブにあるものが共有されたものです。
共有アイテムにあるファイルを編集すると自分以外のユーザーのファイルが書き変わることになるのでご注意ください。
また、共有アイテムにあるファイルやフォルダは、オーナー以外は削除することはできません。ただし、一覧から削除することは可能です。

チームでファイル共有が出来る共有ドライブ

共有ドライブでは、チーム単位でファイルの保存、検索、および、ファイルへのアクセスができます。
共有ドライブ内のファイルは、個人ではなくチームが所有します。
メンバーが退職などでいなくなってもファイルはそのまま残るため、チームで引き続き情報を共有して仕事を進めることができます。

チームで継続的に利用・運用するファイルは共有ドライブに保存しておくことをおすすめします。

※共有ドライブが利用できるエディション: Business Standard、Business Plus、Enterprise、Education、Enterprise for Education、Nonprofits、G Suite Business、Essentials

法人向けストレージサービス他5つとの比較

Google ドライブ以外にもさまざまなオンラインストレージが提供されています。今回は、Dropbox、OneDrive、BOX、Fileforce、Fleekdriveという、法人でよく利用されている5つのストレージサービスをピックアップしてみました。比較をして、ぜひぴったりのストレージを見つけてくださいね。

Google ドライブ
個別プラン 容量(1ユーザー当たり) 料金(1ユーザー当たり)
個人利用(無料プラン) 15GB 0円
個人利用(Google One) 100GB 250円/月、または2,500円/年の前払い
200 GB 380円/月、または3,800円/年の前払い
2 TB 1300円/月、または13,000円/年の前払い
Business Starter 30GB 680円/月 ※年間契約の場合の場合
Business Standard 2TB 1360円/月 ※年間契約の場合の場合
Business Plus 5TB 2040円/月 ※年間契約の場合の場合
Enterprise 必要に応じた容量 お問い合わせ
Google が提供するストレージサービス。個人利用の場合は15GBまで無料で、Google One の有料プランにアップグレードが可能。
Google Workspace に加入をすると、30GB以上のストレージが利用でき、自社ドメインのメールが Gmail で利用できるといった特典を受けられる。
ドキュメント、スプレッドシート、スライドなどの、Google 形式のデータは容量にカウントされないので実際にはかなりの容量が保存可能。共有機能を利用すれば、社内外とのユーザーの共同作業が容易。
Dropbox
個別プラン 容量(1ユーザー当たり) 料金(1ユーザー当たり)
Basic(個人向け) 2GB 0円
Plus(個人向け) 2TB 1200円/月 ※年間払いの場合
Familyl(個人向け) 2TB 2000円/月 ※年間契約の場合2TBを最大6人で共有可能
Standard(ビジネス向け) 5TB 1250円/月 ※年間契約の場合/最小3ユーザー〜
Advanced(ビジネス向け) 必要に応じた容量 2000円/月 ※年間契約の場合/最小3ユーザー〜
Enterprise(ビジネス向け) 必要に応じた容量 要問合せ
デスクトップにあるファイルがほかのマシンからもシームレスにアクセスできるところが最大の特徴。UIがシンプルで、ファイルのアップロードや閲覧が直観的に行える。 ビジネス向けプランは3ユーザーから。
OneDrive
個別プラン 容量(1ユーザー当たり) 料金(1ユーザー当たり)
OneDrive 基本 5 GB (個人向け) 5GB 無料
One Drive Standalone(個人向け) 100GB 224円/月 ※年間契約
Microsoft 365 Personal(個人向け) 1TB 1284円/月 ※年間契約 ※officeのソフトが利用可能。
OneDrive for Business Plan 1(ビジネス向け) 1TB 540円/月 ※年間契約
OneDrive for Business Plan 2(ビジネス向け) 容量無制限 ※5ユーザー以上の場合 1090円/月 ※年間契約
Microsoft 365 Business Basic (ビジネス向け) 1TB 540円/月 ※年間契約
Microsoft 365 Business Standard (ビジネス向け) 容量無制限 ※5ユーザー以上の場合 1360円/月 ※年間契約
マイクロソフト社のクラウドストレージ。Windows 8.1/Windows 10には、標準で OneDrive アプリがプリインストールされているので、Windows ユーザーにとっては親和性が高い。 Microsoft 365 Personal と Microsoft 365 Business Standard はストレージだけでなく Office アプリケーションを利用ができる。Word や Exel が必須の企業には最適。 Microsoft 365 Business Standard は自社ドメインのメールも利用できる。
BOX
個別プラン 容量(1ユーザー当たり) 料金(1ユーザー当たり)
Individual 10GB 無料
Personal Pro(個人向け) 100GB 1200円/月 ※年間契約必須
Starter(ビジネス向け) 100GB 522.5円/月 ※年一括払い
Business(ビジネス向け) 無制限 1710円/月 ※年一括払い
Business Plus(ビジネス向け) 2850円/月 ※年一括払い
Enterprise(ビジネス向け) 4200円/月 ※年一括払い
ビジネス向けプランは1企業あたり3ユーザーより利用ができる。(Starter は10ユーザーまで) Business 以上は容量が無制限に利用できるところがポイント。 初期費用については要確認。
Fileforce
個別プラン 容量(1ユーザー当たり) 料金(1ユーザー当たり)
スタンダードプラン 100GB 1500円/月
5ユーザーより利用可能。最短契約期間については要確認。 1ファイルあたり10GBまでのアップロードが可能。また、自動タグ機能と全文検索機能があり、大量のデータの中からすぐに目的のファイルを探すことができる。 ディスク容量の追加は10GB単位ごとに200円。 最低5ユーザーの登録必須なので1企業の月額利用料は7,500円〜。
Fleekdrive
個別プラン 容量(1ユーザー当たり) 料金(1ユーザー当たり)
Team 10ユーザーあたり100GB 500円/月
Business 10ユーザーあたり2TB 1500円/月
Enterprise 容量無制限 4000円/月
10ユーザーから利用することができる。 容量は個人ではなく、チーム内でシェアされる仕組み。 ストレージ追加する場合は組織単位で¥4,000 / 100GB。

まとめ

最後に、Google ドライブはどのような会社に最適なサービスなのか、まとめてみました。

  • ビジネス文書は Google のファイルを中心に作成している(Microsoft 以外のソフトを使うことに抵抗がない)
  • メンバーがある程度インターネットへのリテラシーがある
  • 社内外でドキュメントなどのファイルを共同編集することが多い
  • テレワークを推奨している
  • メンバーが会社以外の場所で作業をすることが多い
  • ビジネスにスピード感(即時性)が求められている

もし当てはまる点が多いようであれば、会社やチームのスタイルに合わせて導入を検討してみましょう。Google ドライブがあなたのビジネスに革新をもたらしてくれるかもしれませんよ。

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