Google データポータル(旧名 Google データスタジオ)は様々なデータをビジュアライズしてレポートの制作を助ける BI ツール。Google アナリティクスのレポート作成ツールとして浸透し始めていますが、スプレッドシートのデータのグラフ化にも使えるのでビジネスシーンでも活用してみましょう。
売り上げなどのデータをスプレッドシートに記録して、そのままにしている、なんてことはありませんか。データの活用は素人には難しいと思っている人も多いのかもしれませんね。Google データポータルを使えば、スプレッドシートに溜めているデータから直感的にわかりやすいカスタムレポートが作成できるので、そこから得られた結果をマーケティング施策に役立ててみませんか。プレゼンの資料作成にも非常に有効なツールなので今すぐ活用してみましょう!
Google データポータルは便利そうだけど、わざわざ新しく使い方を覚えてまで使うメリットがあるのか判断しかねている、という人も多いかもしれませんね。Google データポータルは、WEB の解析だけでなく、ビジネスデータの解析にも親和性の高いツールです。こんなお悩みがある人はぜひ Google データポータルを使ってみましょう。
それでは、早速次ではスプレッドシートと連携してレポートを作成してみましょう。
それでは、さっそく Google データポータルとスプレッドシートを連携させてレポートを作ってみましょう。
今回は、このような EC サイトの売上レポートを想定して作成します。
※Google アナリティクスとの連携についてはこちらのページ 「無料 BI ツールの決定版! Google データポータルを使ってみよう(旧名:データスタジオ)」をご参照ください 。
ちなみに今回はこのようなスプレッドシートを読み込みます。EC サイトの商品別売り上げ管理表を想定して作成しました。
この場面では、ディメンションと指標という概念を理解しておく必要があります。
データソースには、ディメンションと指標の 2 種類のフィールドがあります。ディメンションとはデータのカテゴリを指します。この表では 「商品名」 と 「期間」 がディメンションになります。
ディメンションとして扱うものは基本的にデータのタイプを 「テキスト」 に設定します。期間については 「日付」 に設定しておきましょう。こうすることで期間別のグラフを作成できるようになります。
そしてこの値を測定するのが指標です。指標として使用するデータはデータのタイプを 「数値」 に設定します。この表の場合、指標は 「売り上げ個数」 「単価」 「売り上げ価格」 といった数値が格納されてます。
あとでフィールドの編集を行う場面もありますが、まずは 「このレポートにデータソースを追加しようとしています」 というポップアップが出てきたら 「レポートに追加」 ボタンをクリックしてください。
実際にダッシュボードを操作してレポートを作成する方法は次の章でご紹介します。
それではさっそくダッシュボードにレポートを作成していきましょう。
今回はこのようなレポートを作成します。
作成できるグラフは複数あり、期間、棒グラフ、複合グラフ、円グラフ、表地図、スコアカード、散布図、ブレットグラフ、面グラフがあります。
いずれかのグラフのアイコンを選択すると、作成されるグラフや表の項目はデフォルトでは 「参照元」 とそれに関連する数値になっています。この項目および数値の変更を行うにはダッシュボードの右のパネルから 『ディメンション』 と 『指標』 の設定を行います。
このレポートでは売上累計、売上目標額、達成率、利益合計、利益率をスコアカードとして表示します。
ここで注意するところは達成率と利益率の表示です。デフォルトでは、表に記載された数値の 「累計」 の数字が表示される仕様になっています。
率を表示するときは値はパーセンテージ、集計方法は平均値に設定する必要があります。
次に、棒グラフを作成します。このレポートでは月別の販売数と目標販売額の比較と、売上累計額の推移のグラフを掲載します。
グラフを作成したい位置にカーソルをドラッグしましょう。最初はデフォルトの棒グラフが表示されるのでカスタムをしていきます。
次に円グラフを作ってみましょう。
別の円グラフも即座に作成することができます。上のグラフとの違いがわかりますか。このグラフでは指標を 「販売数」 に設定しました。するとこのようなグラフが生成されます。
このように、ディメンションや指標を変えるだけで、様々な視点を変えたグラフを生成できることがデータポータルの強みといって良いでしょう。
グラフだけでなく、表もレポートに掲載することも可能です。
データスタジオでは 1 つのレポートに複数のスプレッドシートを読み込むこともできます。
複数のファイルを読み込む方法をご紹介します。
今回はこのような表を読み込んでいます。地域別の売上表を読み込みこんで、地域による売上の特性を把握できるレポートを作成しましょう。
上記の作成方法にならって、各地方ごとの売上の割合や各地方の月ごとの売上数がビジュアルで見えるグラフを作成しました。円グラフはすでに紹介したものと同様の作成方法ですが、棒グラフは若干異なっているところがあるので次で解説します。
上の棒グラフは縦向きでしたが、こちらのグラフは横向きになっています。
レポートの作成が終わったら、体裁を仕上げて他の人と共有をしましょう。
仕上がったレポートを共有する方法は2つあります。一つ目は、PDF をダウンロードする方法、もう一つは共有機能から閲覧、もしくは編集権限をほかのユーザーに渡す方法です。
右上のメニューからダウンロードのアイコンをクリックするとダウンロードが開始します。
このあと表示されるポップアップメニューから、何ページ分を PDF に書き出すか、パスワードをかけるかなどのオプション設定を行うことも可能です。
データポータルは、Google ドキュメントやスプレッドシートなど同様に他のユーザーとファイルを共有することも可能です。
もし、既製のスプレッドシートがうまくビジュアライズできない、なんてことがあればそれはスプレッドシートの作り方の問題かもしれません。
継続的に Google データポータルを運用したいと思ったらまずはビジュアライズに適したファイルを作成するようにしましょう。
あらたにファイルを作成するときは以下を意識しましょう。
データポータルは、はじめの設定に少し戸惑う人も多いかもしれませんが、一度使いこなせば日々の数字の変化をビジュアルでチェックできる非常に有用なツールです。
無料で利用を開始できるのでデータの運用や共有にお悩みの方はぜひ導入を検討してみてくださいね。
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