Google スライドは、Google ドライブ上でスライドショーを作成することができるツールです。主にプレゼン資料を作る時などに利用されています。今回はそんな Google スライドの基本的な操作方法、PowerPoint との違い、テンプレート、裏技などを通して Google スライドの魅力に迫ります。
Google スライドとは、Google 社の提供するプレゼンテーションツールです。Google アカウントがあれば誰でも無料でプレゼンテーション資料の作成からプレゼンまでを行うことができ、Microsoft 社の製品でいうと PowerPoint に相当します。
ならば使い慣れた PowerPoint でもいいのでは? というご意見の方もいらっしゃるかもしれませんが、Google スライドには Google ドライブやその他のアプリケーションとの連携、使い勝手の良いテンプレートなど使ってみたくなる魅力的な機能がたくさんあります。また、それを使いこなすことによって、スピーディに資料作成を進めることができます。
Google スライドと PowerPoint の違いは、大きなところでは、
などが挙げられます。
PowerPoint は機能が豊富な分、使いたい機能が探せないということもありますが、Google スライドは機能を絞り込みプレゼンテーションの作成そのものに集中できるよう設計されています。加えて秀逸なテンプレートや各アプリケーションとの連携機能のおかげで作業をスピーディに進めることができます。
ただし Google スライドは現時点では使える日本語フォントが少ないという難点もありますが、この点は Google スライドで作成した資料を PowerPoint 形式に書き出すということもできるので、スライドと PowerPoint を連携させスライドのフォントの少なさや、機能不足を補うことが可能です。
Google スライドの強みはシンプルさ、一方の PowerPoint の強みは豊富な機能と言えるでしょう。
続いて Google スライドの使い方をご紹介します。
まずは基本的な操作をご説明します。
まずは Google ドライブから 「新規」 > 「Google スライド」 > 「空白のプレゼンテーション」 の順で新規スライドを立ち上げます。
無題のプレゼンテーションが開きます。
下記の赤枠内をクリックしてプレゼンテーションのタイトル(ファイル名)を指定します。
画面上部ツールバーの 「挿入」 タブをクリックすると、テキストボックス、図形、表、グラフなどの挿入メニューがプルダウンで表示されます。
また、ツールバー内のアイコンからでもテキストや図形の挿入が可能です。
それぞれのアイコンをクリックし、スライド上に追加します。ダイレクトに追加したいオブジェクトが選択できるので良く使う場合は、こちらのアイコンがとても便利です。
ツールバーの 「レイアウト」 をクリックすると、11 種類のパターンからレイアウトを選択することができます。
ツールバーの 「テーマ」 をクリックすると画面右に、20 種類以上のテーマが表示され、気に入ったデザインを選んでプレゼンテーションを作成することもできます。
次に、もう一歩進んだ応用的な操作をご紹介します。
プレゼンテーションを行う際に利用することも多いアニメーション機能についてご説明します。
アニメーション効果を入れたいテキストや図形などを選択した状態で、ツールバーの 「挿入」 > 「アニメーション」 をクリック。
画面右に 「モーション」 エリアが表示され、ここで効果の種類やアニメーションの速さなどの動き指定できます。
ツールバーの 「挿入」 > 「動画」 をクリックすると、下図の画面が開きます。
の、いずれかで動画を指定します。
※YouTube から動画を挿入することができますが、他人の動画を無断で使用することは著作権侵害に当たる恐れがありますのでご注意を。
Google スライドは PowerPoint との互換性にも優れています。PowerPoint で作成したプレゼンテーションをスライドで編集することも、逆にスライドで編集後に PowerPoint として書き出すこともできます。
これにより、スライドのテンプレートを使って作成した資料を、最後に PowerPoint を使ってフォントを整える、といった使い方も可能です。
画面上部のツールバーで 「ファイル」 > 「形式を選択してダウンロード」 > 「Microsoft PowerPoint(.pptx)」 を選択します。
続いて、Google スライドの大きな魅力のひとつであるテンプレート機能についてご説明します。Google スライドにはデフォルトでデザイン性の高いテンプレートが豊富に用意されています。テンプレートを使用すれば、いちからプレゼンテーションを作成する必要がなく、効率的に完成度の高い資料を作成できます。
テンプレートの種類
Google スライドでは独自のテンプレートを作成することもできます(Google Workspace ユーザー のみ)。
テンプレートの登録方法は以下の通りです。
※この設定は Google Workspace 管理者のみ実行できます。
ギャラリーのテンプレート・オリジナルのテンプレートに加え、サードパーティが配布しているテンプレートを使用することも可能です。こちらもデフォルトのテンプレート同様にデザイン性に優れたテンプレートが多数配布されています。
おすすめのテンプレート
Google スライドと PowerPoint の両方で使用できるテンプレートを無料で提供しているサイトです。カラフルでおしゃれな印象のものが多数揃っており、ハロウィンやクリスマスなど季節需要のあるテンプレートも提供しています。
こちらのサイトも無料で Google スライドと PowerPoint の両方で使用できるテンプレートを配布しています。プレゼンテーション用のテンプレートをはじめ、年賀状やチラシなど幅広い用途のテンプレートが揃っています。
Google スライドではプレゼンテーションの利便性の高さも魅力のひとつです。ここでは基本のプレゼンテーション方法に加えて、ハングアウトと連携したビデオ会議でのプレゼンテーション方法をご紹介します。
完成した資料をブラウザで開き、画面右上の 「プレゼンテーション開始」 をクリックするだけで、プレゼーテーションが開始されます。
プレゼンテーション画面を終了させたい場合はキーボードの 「esc」 キーを押します。
「プレゼンテーション開始」 ボタンではなくボタン右の 「▼」 をクリックすると、プルダウンメニューが表示されプレゼンター表示でプレゼンテーションを開始することもできます。こうすると、手元にある操作用の PC 画面では、経過時間表示やスピーカーノートを見ることのできるプレゼンター用の画面が別ウィンドウで開きます。
「ユーザーツール」 という機能では、 「質問受付中」 をオンにするとプレゼンテーションの参加者(質問のURLを共有されているユーザー)から質問を募って、質問を表示することが可能です。
続いて、Google Meet と連携して、ビデオ会議でプレゼンする方法をご紹介します。
ビジネスシーンのプレゼンテーション資料でよく使われる表やグラフ。Google スライドでは、スプレッドシートで作成した表やグラフを簡単に挿入することができます(Google Chrome、FireFox)。さらに、スプレッドシート側で変更したデータをそのまま反映させることもできます。詳しく見ていきましょう。まずは元となるデータをスプレッドシートで準備します。
Google スライドは基本的にインターネットに接続した状態で使用しますが、事前の設定でオフラインで使用することもできます。この方法を使えば、ネット環境がない場所でもプレゼンテーションをすることができます。
※この機能は Google chrome でのみ使用できます。
Google オフライン ドキュメント
https://chrome.google.com/webstore/detail/google-docs-offline/ghbmnnjooekpmoecnnnilnnbdlolhkhi
上記URLにアクセスし、 「 + Chrome に追加」 ボタンをクリック。
【オンライン ⇄ オフライン 切り替え時の動作】
オフラインで作業時、スライド上で変更を加えると上部ツールバーに 「すべての変更をオフラインで保存しました」 と表示されます。再びネットワークに接続されオンラインになると、オフライン中の変更内容は自動で保存され 「変更内容をすべてドライブに保存しました」 と表示されます。
Google スライドでも他の Google アプリケーション同様に、様々なアドオン機能が提供されています。ここではアドオンの追加の仕方をご紹介します。
Google スライドでは、プレゼンテーション資料をサイトに埋め込んでWEB公開することもできます。
いかがでしたか? Google スライドの基本や便利な使い方、PowerPoint との違いなどについてご紹介しました。 PowerPoint に比べて機能の数は少ないものの、厳選された機能とシンプルで分かりやすい UI、Google ドライブ機能との連携、豊富なテンプレートなどを駆使してスピーディに綺麗なプレゼンテーションを作成することができます。
PowerPoint との互換性により 「普段は PowerPoint 派」 という方にも導入しやすいアプリケーションとなっています。プレゼンテーションを作成する際には、ぜひ一度 Google スライドを使用してその魅力に触れてみてください。