【2020年版】Google ドキュメントの基本・アドオン・テンプレート・裏技など

Googleが提供する文書作成のためのWebアプリケーション・Google ドキュメント。今回は基本的な使い方に加え、ビジネスシーンで社内文書の効率化を実現するための活用法なども解説します。 また、これまで「Google ドキュメントを使ったことはあるけれど、いまいち活用しきれていない」といった方向けに、よく使われているアドオンや裏技など一歩進んだ使い方もあわせてご紹介します。

Google ドキュメントとは

まず最初にGoogle ドキュメントの基本を押さえておきましょう。

Google ドキュメントとは、クラウド上で文書作成ができるGoogleのアプリケーションです。 主に文書を作成する機能を有しており、Microsoft社の製品で言うとWordに相当します。

オンラインアプリケーションであるため、複数のユーザーが同時にひとつのドキュメントを編集することもできます。 また、作成したドキュメントの社内外への共有もオンライン上で可能なため、重いデータをメールに添付して送信する必要などもありません。 そのままインターネット上に公開したり、Webサイトに埋め込むこともできます。よって、 Google ドキュメントは作成からプレゼンテーションまでWeb上で完結させることが可能です。

Google ドキュメントでは文書が編集されると自動で保存されるので保存忘れの心配もありません。 全ての更新履歴を閲覧することもできるため、後々さかのぼって過去のデータを確認することも可能です。 仕事上、パソコンで文書を作成する機会がよくある方ならば、きっと一度は経験したことがある「保存に失敗した!」「間違ったデータを上書きしてしまった!」という場面。Google ドキュメントを使えばもう心配はいりません。

Google ドキュメントを使ってビジネスを効率化!

続いてビジネス文書作成の効率化に大いに役立つ、Google ドキュメントの便利な機能をご紹介します。

チェック機能(スペルチェック・文字数カウント・データ探索など)

Google ドキュメントには書いた文章をチェックしてくれる様々な機能があります。これらの機能は上部のメニューの [ツール] から利用できます。

・スペルチェック機能

英単語のスペルチェックをしたいGoogleドキュメントを開いて、上部のメニューの [ツール]>[スペルチェック]>[スペルチェック] から利用できます。 この機能を実行すると、誤った英単語のスペルとその置き換え候補が表示されます。

・文字カウント機能

[ツール]>[文字カウント]を選択するとGoogleドキュメントに書かれている文字数をカウントできます。

・データ探索機能

テキストを選んだ上で右クリックの[データ探索]を選択すると、タブを新たに開くことなくGoogle検索、画像検索、Googleドライブ内でその単語を探索できる機能です。

これらの機能は、ライターや編集者など、文章を書く機会の多いユーザーにとっても非常に役立つ機能なのではないでしょうか。

共有機能(コメント、提案)

Google ドキュメントではひとつのドキュメントを複数人で同時に編集・閲覧できる機能があります。それを使いこなすためには、まず共有機能を理解しましょう。

Google ドキュメントを共有するには、下記の2つの方法があります。

1)共有リンク(URL)をコピーして相手に直接伝える

1.Googleドキュメント右上の「共有」をクリック

2.「リンクをコピー」をクリック これで共有リンクがクリップボードにコピーされました。 共有リンクをサイトに埋め込むなどしてファイルをWeb上で公開することも可能です。

2)共有したい相手のメールアドレスまたはユーザー名を使って招待する

1.Googleドキュメント右上の「共有」をクリック

2.ユーザーと書かれている箇所の下にメールアドレスまたはユーザー名を入力する

3.「送信」ボタンをクリックすると共有する相手にメールが届きます。

また、共有するさいに、下記の通り相手の権限レベルを設定することができます。

【編集者】:ドキュメントの閲覧・コメント・編集できる権限。さらに提案の承諾や拒否に加え、別ユーザーとのファイルの共有も行える。 【コメント可】:ドキュメントの内容を閲覧・提案やコメントを挿入できる権限。 【閲覧者】:ドキュメントを閲覧できる権限。ドキュメントの編集や提案、コメントの挿入はできない。

ちなみに、ドキュメントを作成した自分自身は「オーナー」となり、すべての権限を有しています。他の共有者のアクセス権を途中で変更することも可能です。

権限レベルの設定は、基本的に最初に共有を行う際に行いますが、後から変更することも可能です。 後から変更する場合は、「共有」→「詳細設定」→「アクセスできるユーザー」でステイタスを変えられます。

さらに細かい権限の設定

ドキュメントのオーナーは、ドキュメントを共有しているユーザーの権限レベルをさらに細かく設定できます。 Googleドキュメント右上の「共有」をクリックし、さらにポップアップされたウィンドウの右下「詳細設定」をクリックすると、下記のチェックボックスが現れます。

☐ 編集者によるアクセス権の変更や新しいユーザーの追加を禁止します

☐ コメント権を持つユーザーと閲覧権を持つユーザーのダウンロード、印刷、コピーを無効にします

これらをチェックすることにより、機密性の高い情報などを守ることができます。 ファイルの拡散を防ぎたい時などは、この機能を活用してみましょう。

デフォルトの書式登録

Google ドキュメントではドキュメントを作成する際、デフォルトの書式を好みのスタイルに設定しておくことができます。資料作成時の毎回のひと手間を省いてよりスピーディに文書を作成できるようになります。手順は以下の通りです。

1.パソコンで新規のGoogleドキュメントを開く。

2.テキストを入力し、色やサイズを好みのスタイルに編集する。

3.「手順2」で編集したテキストを選択した状態で、画面上部の[ツールバー]から[表示形式]>[段落スタイル]>[オプション]の順に進む。

4.[デフォルトのスタイルとして保存]をクリックして完了。

スプレッドシート、エクセルからの表の貼り付け

Google ドキュメントにスプレッドシート、Excelで作成した表を簡単に貼り付けることができます。

1.スプレッドシートまたはExcelを開き、ドキュメントに追加するセルを選択する

2.ショートカットキーで該当セルをコピー(Windows:「Ctrl + C」、Mac:「⌘ + C」)

3.コピー先のGoogle ドキュメント開く。

4.挿入したい位置でショートカットキーを使い表を貼り付け(Windows:「Ctrl + V」、Mac:「⌘ + V」) ※各キーボード表記は便宜上大文字で記載しています。

Google スプレッドシートから貼り付ける場合は、メニューバーの[編集] > [貼り付け] の手順で貼り付けることもでき、この場合、[スプレッドシートにリンク] または [リンクなしで貼り付け] を選択できます。

リンク機能

Google ドキュメントでは指定の位置、もしくはテキストにリンクを挿入することができます。リンク先として指定できるのはWebサイトやメールアドレス、スプレッドシートやスライドなどです。

1.リンクを挿入する場所をクリックするか、リンクを追加するテキストを選択。

2.上部メニューの[挿入]>[リンク] をクリックするか、右クリックで[リンク]を選択。

3.[テキスト] 欄にリンク対象のテキストを入力。※場所に挿入する場合のみ

4.[リンク] 欄に URL またはメールアドレスを入力するか、ウェブサイトを検索。

5.[適用] をクリック。

Google Keepとの連携

Google ドキュメントはメモアプリであるGoogle Keepとの連携も可能です。 連携方法は簡単、上部メニュー[ツール]>[Keep メモ帳]を選択するだけです。 そうすると画面右のエリアにKeepが現れます。 使い方もいたって簡単、ドキュメント内にドラッグすれば、添付の画像も含めそのまま挿入することができます。 Keepで取っておいたメモを元に、Google ドキュメントで文書作成をするという使い方もおすすめです。

また、Keepに残しておきたいテキストを選んだ上で右クリックの[Keepに保存]を選択すれば、その部分をKeepに保存することが可能です。

ドキュメント中から書かれたKeepのメモには、どのドキュメントで作成されたかが分かる「ソース」が設定されます。 Keepのメモに表示されているソースをクリックすれば元のドキュメントを開くことができて、非常に便利ですよ。

Google ドキュメントのテンプレートの活用法

Google ドキュメントにはたくさんテンプレートが用意されています。ここではテンプレートの活用方法をご紹介していきます。

テンプレート(ギャラリー)の使い方

既存のテンプレートを利用するには下記の手順で行います

1.Googleドライブを開く

2.[+新規]>[Google ドキュメント>]>[テンプレートから]を選択する

履歴書や提案書、会議メモ、新入社員向け文書、パンフレットなど仕事のシーンで使えるテンプレートが数多くあります。 そのまま使っても、アレンジして使っても一から資料を準備するよりも効率的に進めることができます。 また、テンプレートを使ってみることで、Google ドキュメントの表現の幅を知ることができるのも利点の一つです。

テンプレート(オリジナル)の登録方法・使い方

Google ドキュメントでは自分の会社オリジナルのテンプレートを登録することもできます(G Suite™ Business、G Suite™ Education、G Suite™ Enterprise のみ)。自社のロゴが入ったオリジナルのテンプレートを準備しておけば、営業資料などの資料作成の時間が短縮されるだけでなく、資料に統一感を出すことができます。 テンプレートの登録方法は以下の通りです。

1.Google 管理コンソール にログイン。

2.管理コンソールのホームページから、[アプリ] > [G Suite™] > [ドライブとドキュメント] > [テンプレート] にアクセス。組織でのカスタム テンプレート利用を有効にします。

3.テンプレートを送信できるメンバーを選択。(「権限のある管理者のみがテンプレートを送信できる」「組織内のすべてのユーザーがテンプレートを追加、削除できる」など自社の体制に合わせて選択が可能)

4.[保存] をクリックで設定完了。設定されたメンバーがテンプレートを送信できるようになる。

Google ドキュメントの便利なアドオン6選

こちらでは数多く存在してるアドオンの中から厳選した、特におすすめのものをご紹介します。

Google ドキュメントのアドオンを追加する方法

Google ドキュメントのアドオンを入手するやり方は下記の通りです。

1.Googleドキュメントを開く。

2.上部のメニューから[アドオン]>[アドオンを取得]を選択する。

3.右上の[apps内を検索]と記載されている箇所に探しているアドオンのツール名を入力

4.検索結果が表示されたらインストールと書かれたボタンをクリックします。 画面の指示に沿って進んだら、最後に[許可]をクリックして追加完了です。

※もしくは、各アドオン紹介に記載されているURLにアクセスしてもアドオンを取得することが可能です。

アドオンを利用するには、Googleドキュメントを開き、[アドオン]から利用したいアドオンを選択すれば、すぐに機能が使えるようになります。

draw.io Diagrams for Docs

こちらはパワーポイントで作るようなチャートやフローの図が簡単に作れるアドオンです。図形を描く際に他のソフトウェアを開いていたと言う方もこのアドオンを使えば、すべてをGoogle ドキュメント内で完結させることができます。

https://gsuite.google.com/u/0/marketplace/app/drawio_diagrams_for_docs/224440279306?hl=ja&pann=docs_addon_widget

Hello Sign

文書を書き終わり、最後に手書きの署名をいれなければならい。そんな時に便利なのがこちらのアドオン。Google ドキュメントで作成した手書きのサインを文章に挿入することができます。

https://gsuite.google.com/marketplace/app/hellosign/8454815545?pann=cwsdp&hl=ja

Pixabay Free Images

このアドオンを入れると、Pixabayというフリー素材サイトの画像からイメージを検索して挿入できます。 Pixabayは著作権フリーの画像が公開されているため、許可やクレジット不要で利用ができます。

https://gsuite.google.com/u/0/marketplace/app/pixabay_free_images/342522883781?hl=ja&pann=docs_addon_widget

Code Blocks

GoogleドキュメントにHTMLを書いてコーディング作業をする人におすすめのアドオン。 Code BlocksはGoogleドキュメント上でコードを綺麗に表示してくれるほか、シンタックスハイライトやプレビュー機能などの機能も備わっています。

https://gsuite.google.com/u/0/marketplace/app/code_blocks/100740430168?hl=ja&pann=docs_addon_widget

Template Gallery

その名の通り、週10種類のテンプレートを利用できるアドオンです。 請求書、カレンダー、カバーレター、ガントチャートなどバラエティに富んだテンプレートを選択できます。 なお、こちらのテンプレートは英語のみ対応となっております。

https://gsuite.google.com/marketplace/app/template_gallery_for_docs/1099438289674?pann=cwsdp&hl=ja

Translate+

Googleドキュメントに書かれた内容をそのまま翻訳できるツールです。 このアドオンを使用すれば、書かれている文章を翻訳したい時、翻訳サイトにコピー&ペーストする手間が省けます。 言語は英語、日本語、ドイツ語、フランス語、スペイン語が利用可能です。

https://gsuite.google.com/u/0/marketplace/app/translate+/212391231529?hl=ja&pann=docs_addon_widget

Google ドキュメントのその他裏技

Googleドキュメントには裏技とも呼べる便利な機能がまだまだたくさんあります。

画像・名刺の文字起こし

こちらは画像ファイルに写っている文字をGoogle ドキュメントで開くとテキストデータとして書き起こされているという便利・且つ画期的な機能です。

使い方は簡単。Google ドライブに画像ファイルをアップロードし、そのファイルをGoogle ドキュメントで開く(ファイル名を右クリック>[Google ドキュメントで開く]を選択)だけ。画像だった文字がテキストデータに変換されて現れます。

オフラインのまま作成、編集、表示

Google オフライン ドキュメントというアドオンを入れると、オフラインのままでも、ドキュメントを編集、作成、表示できます。 スプレッドシート、スライドも同様のオフラインのまま利用できるようになります。

URL:https://chrome.google.com/webstore/detail/google-docs-offline/ghbmnnjooekpmoecnnnilnnbdlolhkhi

ネット上の画像の検索挿入

Google ドキュメント上で検索した画像をそのまま文書に貼り付けることができる便利機能です。

1.上部メニューの[ツール]>[データ検索]を選択>画面右側にデータ探索用のウィンドウが表示されます

2.虫眼鏡マークの横の欄に検索したい画像のワードを入力すると「ウェブ」「画像」「ドライブ」のタブが現れるので「画像」をクリック

3.検索結果の画像が表示されます。ドキュメントに追加したい画像にカーソルを合わせ「+」ボタンをクリックすれば、ドキュメントにその画像が追加されます。

注:)画像は著作権、肖像権などで保護されている場合があります。使用する権利があることを確認した画像のみを選択してください。

2つのファイルの違いを比較

「ドキュメントの比較」という機能を使うと、2 つの Google ドキュメントを簡単に比較できます。 この機能を使うと、2 つのドキュメント間の違いが [編集の提案] として新しい版のドキュメントに表示されます。

たとえば、契約の交渉中にこのツールを使えば、交渉の過程で変更された条件を確認したり、契約書の初稿と最終稿を比較したりできます。

「ドキュメントの比較」の使い方

1.1つ目のファイルを開いて[ツール]>[ドキュメントの比較]を選択

2.比較対象を行いたいファイルを選択→「比較が完了しました」と表示されたら「開く」をクリック

変更点が表示されました。

音声入力

Google ドキュメントでは読み上げた音声を認識して、テキストとして書き起こしてくれる機能があります。

1.上部メニューの[ツール]>[音声入力]をクリックすると、画面上にマイクが現れます

2.マイクをクリックしてパソコンに向かって話しかけると、その内容がドキュメント上にテキストが表示されます。言語の切り替えも可能です

文章を打つのが面倒な場合や、インタビュー音源などの文字起こしにも利用できそうですね。

Wordのファイルをそのまま編集

従来、WordファイルをGoogle ドライブ上で編集するにはファイル形式を変換する必要がありましたが、もうその必要はありません。 WordファイルをGoogle ドキュメント上で編集する方法は下記の通りです。

1.GoogleドライブにアップしたWordファイルをダブルクリック

2.ファイルプレビュー上部にある[アプリで開く]のプルダウンから[Googleドキュメントで開く]をクリック

これで編集、共有、バージョン履歴の表示、他のユーザーと共有や、同時編集がなどが可能になりました。 行った変更はすべてもとのワードファイルに保存されます 同様の方法でExelはスプレッドシードで、PowerPointはスライドでそのまま編集可能です。

入力しながら文字数の確認が可能に

従来、文字数を確認したいときは、 [ツール] > [文字カウント] から都度チェックする必要がありましたが、2019年のアップデートで [ツール] > [文字カウント] > [入力中に文字数を表示] を選択しておくとファイルの左下に常に文字数が表示されるようになりました。

まとめ

Google ドキュメントの基本、そしてオフィスワークをさらに効率化してくれる便利な機能の数々をご紹介しました。

Google ドキュメントには、ここではご紹介しきれなかった機能がまだまだあります。 Googleドキュメントにこんな機能があったらいいな、と思った時は、検索して裏技やアドオンから探してみましょう!

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