【Google グループ】 カスタマサポートに使える 「共同トレイ」 機能が便利!

Google グループの共同トレイという機能を利用すれば、顧客からの問い合わせをメンバー間で分担・管理できることをご存知ですか。
G Suite™ に加入していれば自社のドメインを使えるので、ビジネスでも使い勝手抜群!
しかも無料で利用できるので、使わない手はありませんよ。

Google グループとは

Google グループはこんな使い方ができる

まず、共同トレイの解説の前に、Google グループについて簡単に説明します。
Google グループはオンライン上でグループを作成し、組織でのコミュニケーションを円滑にするためのツールです。
Google グループには、一つのグループアドレスを作って、そのアドレスにメールを送ればグループのメンバー全員に一斉配信できる機能があります。
その機能を利用して、このような使い方ができます。

【メーリングリストの作成】

Google グループは、複数のユーザーを登録してグループアドレスを作成できるので、その機能を利用して、メーリングリストを配信することが可能になります。
G Suite™ のユーザーは例えば 「○○○○@会社のドメイン名.com」 というようなメーリングリストのアドレスを作成できます。
メーリングリストを作成することによって、社内の特定のメンバーにまとめてメールを送ることができたり、顧客にプロモーションなどの情報を配信する 「メールマガジン」 を無料で発行することが可能になります。
メーリングリストの使い方については、 「無料で簡単にメーリングリストを作成して配信できる! Google グループを使ってみよう」 をご参照ください。

【ウェブフォーラムが構築できる】

グループ メンバーは Google グループの中でトピックを投稿したり返信することが可能です。また、メールで更新情報を受け取ることもできます。

【Q&Aフォーラムが構築できる】

Q&A フォーラムは、質疑応答をサポートするための機能が追加されたウェブ フォーラムです。解決したトピックには [解決] のマークを付けたり、ユーザーによる評価を見たりすることができます。さらに、カテゴリを使用してフォーラム内の質問を整理することもできます。ウェブ インターフェースから投稿する必要がありますが、更新情報はグループメンバーはメールで受け取ることができます。
社外からグループアドレスに来た問い合わせを、Q&Aフォーラムとしてアーカイブ化しておけば、トラブルシューティングとして役立ちます。

【共同トレイ機能の活用】

共同トレイに設定すると、グループの全メンバーに対して自動的に共同編集権限が有効になるため、顧客などからの問い合わせメールを簡単に割り当てたり追跡することが可能になります。
今回は、この共同トレイ機能の使い方にフォーカスして活用法を説明します。

共同トレイ作成してみよう

共同トレイを使えばカスタマーサポートに利用できる

それでは、早速共同トレイの使い方について詳しく説明します。 Google グループをカスタマーサポートや、技術サポートとして使用するには、Google グループを 「共同トレイ」として設定して運用します。 共同トレイに設定することで、問い合わせのメール(トピック)が来た場合、Google グループの管理者は参加メンバーにトピックの担当を割り当てることができます。 担当者が返信をして、解決した後は完了マークをつけることができるため、顧客からの問い合わせに対して、ステイタスが可視化できるといったメリットがあります。

自社ドメインを使ったビジネス向け Google グループの作成方法

それでは、早速 Google グループで共同トレイを作成してみましょう。今回は、自社ドメインのアドレスで運用する使い方を紹介します。

  1. 共同トレイを作成するには、まず、Google にログインをして Google グループにアクセスします。

    ※自社ドメインで Google グループを作成するには、G Suite™ に加入する必要があります。

  2. [自社ドメイン] . com 内のマイ グループを開いたら、 [組織の表示を切り替え] のドメイン名のリンクをクリック。
  3. その遷移先で 「グループを作成」 をクリックしましょう。
  4. グループ名、グループのメール アドレス、グループの説明、グループの主要言語 を任意で設定します。
  5. グループの種類は 「共同トレイ」 をプルダウンから選択しましょう。

メンバーの追加方法と権限の割り当て

基本的な設定が終わったら、参加メンバーを招待します。共同トレイにおけるメンバーは、外部からのお問い合わせに対応をするメンバーになります。

  1. まず、 「メンバーの管理」 をクリックします。
  2. 次に、左メニューの 「メンバーを直接招待」 を選び、メンバーとして追加するメールアドレスを入力します。
  3. メール登録オプションは、共同トレイの場合はデフォルトのままで OK です。招待されたメンバーにはこのようなメールが届きます。

    デフォルトでは、参加メンバーは 「メンバー」 というステイタスですが、後から権限を変えることも可能です。

  4. 「メンバーの管理」 を開いたら、ステイタスを変更するメンバーのチェックボックスにチェックを入れます。次に上メニューのプルダウンで 「操作」 → 「役割に追加」 を選択します。

「オーナー」 と 「マネージャー」 という権限が表示されますが、役割は以下の通りとなります。

【オーナー】

  • グループにメッセージを送信する
  • グループ メンバーを追加、削除する
  • メンバーの役割を変更する(例 : メンバーからオーナーに変更)
  • グループの設定を変更する
  • グループを削除する

また、共同トレイにおいては、トピックの割り当てを行う権限があります。

【マネージャー】

マネージャーは、おもにグループを削除することと、他のメンバーをオーナーにすることを除き、オーナーができる操作をすべて行うことが可能です。

その他、細かい権限はカスタムで設定をすることができます。必要に応じて、左メニューの「権限」から設定を行いましょう。

共同トレイを運用しよう

共同トレイの運用開始前にここをチェック!

それでは、実際に外部からお問い合わせが来た場合の使い方を見ていきましょう。
まず最初に、外部からの投稿の権限について確認をします。
左メニューの 「権限」 → 「基本的な権限」 から 「この組織外のメンバーを許可する」 にチェックを入れます。
ここでチェックが外れていると、ドメイン外のアドレスからメールを送った場合エラーが発生してしまいます。

問い合わせが届いたら、トピックをメンバーに振り分けよう

グループアドレスを作成したら、ホームページなどで 「お問い合わせはこちらまで」 というような形で公開します。 そのグループアドレスに外部の顧客などがお問い合わせのメールを送ると、まず Google グループのメンバー全員に通知メールが届きます。 こちらが、実際にグループアドレスまで送られてきたお問い合わせのメールです。

Google グループのメンバーは、Google グループを開くと、このように過去のトピック(メール)も一覧で見ることができます。

オーナー、もしくはマネージャーは、Google グループの画面から、トピックに対して担当者を割り振ることができます。
もし、ある程度内容によって担当者がはっきりと分かれていればメンバーの判断で 「引き受け」 を選択することも可能です。
割り振りの運用については、メンバー同士であらかじめすり合わせをしておきましょう。

トピックを割り当てられたメンバーには、このようなメールが送られます。

このメールのトピックの件名の部分(この画像でいうと 「らくらくマガジン別冊の発売について」 )をクリックすると、Google グループのトピックに遷移します。
そこから、問い合わせに対して返信をすることができます。また、上記のメールに記載された 「あなたに割り当てられているこのグループのトピックすべてを表示できます。」 の 「表示」 をクリックすると、自分に割り当てられたトピックのみ表示されます。 この画面は、Google グループの返信フォームです。

お問い合わせを送った顧客へは、このようなメールが届きます。普通のメールを送った時と同様の形式です。

返信して解決したら完了マークをつけて完了

トピックに対して返信を行い、解決したら、担当者は完了マークをつけるようにしましょう。
完了マークの付け方は、トピックの下の方になる 「完了マークをつける」 ボタンを押せば OK です。完了マークをつけた後でも、未完了に戻すこともできます。

完了マークをつければ、トピック一覧を開いたときに完了という文字が表示されるので、一目で完了しているのか、していないのかを確認できます。

トピックの整理も可能なタグの使い方

共同トレイでは、トピックに対してタグをつけることもできます。
タグは自由に作ることができるので、タグの使い方はあらかじめ運用チームでルールを決めておきましょう。
タグをつけるには、トピックの上の方に記載された 「タグを追加」 をクリックします。ポップアップが開かれるので、任意のタグをカンマ区切りで入力しておきましょう。

こうしておくことで、タグに紐づいたトピックだけを後からソートして表示することが可能になります。

共同トレイの活用事例

実際に、ビジネスの現場で共同トレイはどのような使い方をされているのでしょうか?
貸し会議室とシェアオフィスを運営している高木さん(仮名)に話を聞きました。

写真はイメージです

高木さん : 共同トレイを使う前は、お客様からの問い合わせ専用のアカウントを一つ作成して、複数のメンバーで持ち回りで返信をしていました。
問い合わせの数が少ないうちはそれでも回せていたのですが、問い合わせの数が増えるにつれてフォローしきれなかったり、返信漏れがあったりといったトラブルがあって他のいい方法を模索していました。

Google グループの共同トレイを使用すれば、グループのアドレスが作成できて、そこに送られてきたメールをメンバーで共有できると知って、 「これだ!」 と思って導入を即決しました。
当時はまだ、 G Suite™ には加入してなかったのですが、思い切って導入しちゃいました(笑)

僕は貸し会議室付きのシェアオフィスを運営しているのですが、送られてくる問い合わせメールは大きく分けて 「シェアオフィスの入居」 「貸し会議室の利用」 「アルバイトの応募」 あとは営業関係ですね。問い合わせのメールが届いたら、まず僕が担当者を割り振ります。シェアオフィスの入居や見学に関する問い合わせなら、シェアオフィスの担当者、貸し会議室の空き状況や利用申し込みなら貸し会議室の担当者、アルバイトの応募なら人事担当に割り振るようにしています。どこにも割り振れない案件や担当者不在の場合は僕が返信することもありますが。

共同トレイを上手に活用している高橋さんですが、導入して良かった点についてお聞きしました。

高木さん : まず一つ目は、問い合わせのメールが送られてきたらメンバー全員に通知が送られるとことが便利ですよね。以前はわざわざ問い合わせ用のメールをチェックする必要があったので、時々チェック漏れがありました。
その届いたメールも、担当を割り振ることができるので、担当者は責任の意識が高くなったような気がしています。あとは、過去の問い合わせを Google グループのページから一覧で見られるところも気に入っています。メールで届くと、探すのが結構大変なんですけど、共同トレイを使い出してからは過去の問い合わせメールの検索がだいぶ楽になりましたよ。

お問い合わせをしっかりキャッチして顧客満足度もアップ!

Google グループの共同トレイは G Suite™ ユーザーなら無料で利用できるとても便利なツールです。
企業にとって、顧客対応は売り上げや満足度の向上に繋がるので、非常に重要なタスクですよね。
もし顧客対応のフローに課題を感じていたら、ぜひ共同トレイを導入してみませんか。

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