【2018年版】 今更聞けない Google ドライブの基本的な使い方から他サービスとの比較まで

リモートワークの推進や、グローバル化でますます高まりつつあるビジネスシーンでのクラウド需要。企業で大容量のクラウドストレージをあたらしく取り入れるのは専門的な知識が必要と思っていませんか? Google ドライブなら、導入と運用のコストをかけず、セキュリティ性の高いストレージを利用できます。

Google ドライブってなに?

Google ドライブの概要(ドキュメント・スプレッドシート・スライドなど)

Google ドライブとは、Google が提供するオンラインストレージサービスです。 「使いやすい共有機能」 「ファイル形式変換機能」 「Google ドライブ形式ファイルは容量無制限」 などの特徴があります。ドライブ内のファイルには、スマートフォン、タブレット、パソコンのどれからでも簡単にアクセスして編集ができるので、どこにいてもファイルを使用できるという点が最大のメリットです。 Google ドライブ上では、Microsoft Word のような 「Google ドキュメント」 、Microsoft Excel のような 「Google スプレッドシート」 、Microsoft PowerPoint のような 「Google スライド」 などが標準で使用できます。
Google ドライブに保管できるドキュメント、スプレッドシート、プレゼンテーションのサイズは次のとおりです。

ドキュメント
半角 102 万文字まで。テキスト ドキュメントを Google ドキュメント形式に変換した場合は 50 MB まで。

スプレッドシート
Google スプレッドシートで作成したスプレッドシート、または Google スプレッドシート形式に変換したスプレッドシートは 200 万セルまで。

スライド
Google スライド形式に変換したプレゼンテーションは 100 MB まで。

新しい Google サイト
1 ページあたり半角 20 万文字までで、ページ数は 1,000 ページまで(合計で半角 1,000 万文字まで)。

その他さまざまな機能を持つサードパーティー製アプリの利用も可能です。高度なセキュリティを備えているので、情報漏洩が気になるビジネス利用でも安心して利用ができるサービスになっています。

Google ドライブの特徴・外部サービスとの連携

もちろん、Google ドライブ形式以外のデータの保存も可能です。
2018 年 8 月現在サポートされているファイル形式は以下の通り。

◆ 一般的なファイル

  • アーカイブ ファイル(.ZIP、.RAR、tar、gzip)
  • オーディオ形式(MP3、MPEG、WAV、.ogg)
  • 画像ファイル(.JPEG、.PNG、.GIF、.BMP)
  • マークアップ、コード(.CSS、.HTML、.PHP、.C、.CPP、.H、.HPP、.JS)
  • テキスト ファイル(.TXT)
  • 動画ファイル(WebM、.MPEG4、.3GPP、.MOV、.AVI、.MPEGPS、.WMV、.FLV、.ogg)

◆ Adobe ファイル

  • Autodesk AutoCad(.DXF)
  • Illustrator(.AI)
  • Photoshop(.PSD)
  • PDF(.PDF)
  • PostScript(.EPS、.PS)
  • Scalable Vector Graphics(.SVG)
  • Tagged Image File Format(.TIFF) – RGB .TIFF 画像で最適
  • TrueType(.TTF)

◆ Microsoft ファイル

  • Excel(.XLS、.XLSX)
  • PowerPoint(.PPT、.PPTX)
  • Word(.DOC、.DOCX)
  • XML Paper Specification(.XPS)

Google ドライブの使い方

  1. drive.Google.com にアクセスする

    【マイドライブの使い方】
    パソコンで drive.Google.com を開きます。「マイドライブ」には、自分がアップロードまたは同期したファイルやフォルダ、自分が作成した Google ドキュメント、スプレッドシート、スライド、フォームを保存できます。

  2. ファイルをアップロード、作成する

    【ファイルのアップロード方法】
    パソコンからアップロードする方法. パソコン上のファイルを選択し、マイドライブにドラッグ&ドロップする。なお、アップロードした Office ファイルは編集、ダウンロードをしたり、Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドのいずれかに変換ができます。 Office ファイルを編集するには、次のいずれかを行います。

    • Office 互換モード(OCM)を使用してファイルを編集する

      ※パソコンでは Chrome ブラウザでのみ OCM を使用できます。

      ※Office 互換モードを使用する場合は「ドキュメント、スプレッドシート、スライドで Office ファイルを編集」の Chrome 拡張機能をインストールします。

    • ファイルを Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドのいずれかに変換する。Google ドキュメント、スプレッドシート、スライドのファイルを編集した後、Office ファイルとして保存、書き出しして他のユーザーと共有することもできます。

    【Google ドライブ上でファイルを作成する方法】
    マイドライブの右メニューにある「新規」ボタンをクリックして、作成するファイルの形式を選択する。
    Google ドライブ内で作成したドキュメント、スプレッドシート、スライド、フォームは、ドライブ上でそのまま編集が可能です。

  3. 他のユーザーと共有する

    マイドライブで作成した Google のファイルやフォルダは他のユーザーと共有ができます。

ファイル共有方法

◆ ファイルを共有する場合

  1. Google のファイルを開いて、右上の共有ボタンをクリックします。
  2. [ユーザー] の下に共有相手のメールアドレスまたは Google グループを入力します。
  3. 共有の設定を行います。
  4. [完了] をクリックします。共有したユーザーにメールが届きます。

◆ フォルダごと共有する場合

  1. 共有したいフォルダをクリックします。
  2. 共有アイコン ユーザーを追加 をクリックします。
  3. [ユーザー] の下に共有相手のメールアドレスまたは Google グループを入力します。
  4. 共有の設定を行います。
  5. [送信] をクリックします。共有したユーザーにメールが届きます。

Google ドライブから共有する際は、ファイルの編集、ファイルへのコメント、ファイルの閲覧のみ、のいずれかの権限を共有相手に対して設定できます。共有の設定を行って完了ボタンを押します。共有先のメールアドレスには共有の通知が届き、共有ドライブにファイルまたはフォルダが表示されるようになります。

共有アイテム

自分以外のユーザーからファイルやフォルダが共有されると、「共有アイテム」に表示されます。共有アイテムにあるファイルやフォルダは自分以外のユーザーのマイドライブにあるものが共有されたものです。共有アイテムにあるファイルを編集すると自分以外のユーザーのファイルが書き変わることになるのでご注意ください。また、共有アイテムにあるファイルやフォルダは、オーナー以外は削除することはできません。ただし、一覧から削除することは可能です。

ドライブファイルストリーム

2017 年 9 月にローンチされたドライブファイルストリーム。この機能を使用すると、クラウドに置かれているファイルを、直接各自のパソコンに簡単にストリーミングすることができます。つまり、クラウド上のファイルをまるでパソコン上にあるかのように扱えるので、ローカル PC の保存領域はほとんど使用しなく済みます。動画や印刷物の編集など、パソコンで容量の大きいファイルを扱う人にとっては大変便利な機能です。

ドライブファイルストリームは、G Suite™ を使用する全てのユーザーが使用することができます。特に G Suite™ Business プラン以上を利用している場合、Google ドライブの容量が無制限なので PC の容量をほとんど使わずに、容量無制限のドライブを持つことが可能です。

注)Business 版でも 5 ユーザー以下の場合は 1 TB の容量制限があります

導入にあたっては、まず G Suite™ の管理者がドライブファイルストリームを有効にする必要があります。利用できる PC のスペックが条件を満たしているか確認の上、導入を行うようにしましょう。
なお、ドライブのファイルはオフラインでの利用も可能です。これらのキャッシュされたファイルは、オンラインになれば再びクラウドに同期されるため、すべての端末で最新バージョンを利用できます。

Google ドライブの容量

Google ドライブは個人で利用する場合 15 GB まで無料で、G Suite™ に加入をすると 30 GB 以上のストレージが利用ができます。
各容量と月額利用料は下記のとおりです。

  • G Suite™ Basic・・・ 30 GB、600 円/月
  • G Suite™ Business・・・ 無制限(5 ユーザー未満の場合は、1 ユーザーあたり上限 1 TB)、1200 円/月
  • G Suite™ Enterprise・・・ 無制限(5 ユーザー未満の場合は、1 ユーザーあたり上限 1 TB)、3000 円/月

Google 形式のファイルは容量にカウントされないので実際にはかなりの容量が保存可能です。

Google ドライブのセキュリティ

Google ドライブはクラウド上で運用されるサービスなので、情報漏えいや不正アクセスが心配という人も多いかもしれません。しかし Google は、データセンターの強固なセキュリティで信頼を得ています。
Google のサービスを提供しているデータセンターでは、セキュリティの専門家によって、グローバルに堅牢なインフラストラクチャを展開しています。

データ保全やハッキング対策など、一般企業以上の対策がとられているので、安心して使えるサービスです。実際の運用に際しては、よりセキュリティを高める機能も提供しています。たとえばユーザーのログインの際に、既定の ID とパスワードだけでなく、2 段階認証を組み合わせることで、ID とパスワードが盗まれても不正なログインを防ぐことが可能です。

法人向けストレージサービス他 5 つとの比較

Google ドライブ以外にもさまざまなオンラインストレージが提供されています。今回は、Dropbox、OneDrive、BOX、Fileforce、Fleekdrive という、法人でよく利用されている5つのストレージサービスをピックアップしてみました。比較をして、ぜひぴったりのストレージを見つけてくださいね。

Google ドライブ
個別プラン 容量(1 ユーザー当たり) 料金(1 ユーザー当たり)
個人利用 15 GB 0 円
G Suite™ Basic 30 GB 600 円/月
G Suite™ Business 無制限 (5 ユーザー未満の場合は、1 ユーザーあたり上限 1 TB) 1200 円/月
G Suite™ Enterprise 無制限 (5 ユーザー未満の場合は、1 ユーザーあたり上限 1 TB) 3000 円/月

Google が提供するストレージサービス。15 GBまで無料で、G Suite™ に加入をすると 30 GB 以上のストレージが利用できる。
Google のアプリのデータは容量にカウントされないので実際にはかなりの容量が保存可能。
共有機能を利用すれば、社内外とのユーザーの共同作業が容易。

Dropbox
個別プラン 容量(1 ユーザー当たり) 料金(1 ユーザー当たり)
Basic(個人向け) 2 GB 0 円
Plus(個人向け) 1 TB 1200 円/月
Professional(個人向け) 2 TB 2400 円/月
Business(ビジネス向け) 3 TB 1250 円/月
Advanced(ビジネス向け) 必要に応じた容量 2000 円/月
Enterprise(ビジネス向け) 必要に応じた容量 要問合せ

デスクトップにあるファイルがほかのマシンからもシームレスにアクセスできるところが最大の特徴。UI がシンプルで、ファイルのアップロードや閲覧が直観的に行える。

OneDrive
個別プラン 容量(1 ユーザー当たり) 料金(1 ユーザー当たり)
OneDrive 基本 5 GB (個人向け) 5 GB 無料
OneDrive for Business Plan 1 1 TB 249 円/月
OneDrive for Business Plan 2 容量無制限 1090 円/月
Office 365 Business Premium 1 TB 1360 円/月 ※office のソフトが利用可能。

マイクロソフト社のクラウドストレージ。Windows 8.1/Windows 10 には、標準で OneDrive アプリがプリインストールされているので、Windows ユーザーにとっては親和性が高い。
Office 365 Business Premium はストレージだけでなく、法人メールと Office アプリケーションを利用ができる。Word や Exel が必須の企業には最適。
契約は年間契約必須。

BOX
個別プラン 容量(1 ユーザー当たり) 料金(1 ユーザー当たり)
Business 無制限 1800 円
Business Plus 無制限 3000 円
Enterprise 無制限 4200 円

初期費用 30000 円が必要。5 ユーザーより利用ができる。
各プランともに容量が無制限に利用できるところがポイント。
Business plus と Enterprise は社外とのファイル共有ができる。

Fileforce
個別プラン 容量(1 ユーザー当たり) 料金(1 ユーザー当たり)
スタンダードプラン 100 GB 6500 円/月(3 ユーザー利用可能) 追加で 1 ユーザーごとに 1500 円

1 ファイルあたり 10 GB までのアップロードが可能。また、自動タグ機能と全文検索機能があり、大量のデータの中からすぐに目的のファイルを探すことができる。
ディスク容量の追加は 10 GB 単位ごとに 200 円。

Fleekdrive
個別プラン 容量(1 ユーザー当たり) 料金(1 ユーザー当たり)
Team 5 GB 500 円/月
Business 50 GB 1500 円/月

10 ユーザーから利用することができる。
Team はオンライン共同編集 5 名まで Business は 50 名まで可能。

まとめ

最後に、Google ドライブはどのような会社に最適なサービスなのか、まとめてみました。
もし当てはまる点が多いようであれば Google ドライブの導入があなたのビジネスに革新をもたらしてくれるかもしれませんよ。

  • ビジネス文書は Google のファイルを中心に作成している(Microsoft 以外のソフトを使うことに抵抗がない)
  • メンバーがある程度インターネットへのリテラシーがある
  • 社内外でドキュメントなどのファイルを共同編集することが多い
  • 大容量のデータを扱うことが多い(G Suite™ Business 以上のプランがおすすめ)
  • リモートワークを推奨している
  • メンバーが会社以外の場所で作業をすることが多い
  • ビジネスにスピード感(即時性)が求められている

ぜひ、会社やチームのスタイルに合わせて導入を検討してみてください。

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