アンケートや工数管理にも幅広く活躍! Google フォームを使ってみよう
公開 2018.09.25

Google フォームは、アンケートの設定から集計までが簡単にできるツールです。アンケートと言ってしまうと使うイメージが限定されますが、実は出勤管理や研修での理解度確認テスト、社内の業務改善まで幅広く活用できる便利なサービスです。今回は、Google フォームの基本的な使い方から活用事例までをご紹介します。
Google フォームを使ってみよう
Google フォームとは?
Google フォームをひとことで表すと、さまざまな情報を収集して整理できるアンケート作成・集計ツールです。
とても汎用性が高く、イベント参加者の管理、ミニ投票、問合せフォーム、小テストの作成など、幅広い用途に活用できます。
そのアンケートの回答結果は自動的にグラフに集計され、リアルタイムに状況の確認もできます。
さらに、クリックひとつで、すべてのアンケート項目のデータをスプレッドシートに集約し、管理、分析することも可能にしてくれます。
Google フォームで出来ること
- さまざまな形式のアンケート作成記述形式、チェックボックス形式、プルダウン形式、ラジオボタン形式など、さまざまな形式の質問を作成できます。
画像や YouTube 動画を追加したり、途中の質問の回答結果に応じて、次の質問を分岐させる設定も可能です。 - PC にもスマホ・タブレット端末にも対応PC はもちろん、スマホ、タブレット端末にも対応しているので、場所や端末を問わず編集や回答ができます。
- 複数ユーザーで共同編集Google ドキュメントや Google スプレッドシートなどと同様に、Google ドライブ内で作業でき、友人や同僚などと共同編集することができます。
- デザインも簡単、自動で選択あらかじめ用意されているテーマオプションから、ぴったりのヘッダーやテーマの色、背景色を選択できます。
また、写真などを使用すると自動的にそれにふさわしい色が選択されます。
Google フォームを早速使ってみよう
Google フォームは高機能で、工夫次第ではとても高度なアンケートまで作成できます。
その割には直感的で、簡単に作成できてしまう Google フォーム。
それでは、早速使ってみましょう。
きっと、さまざまな場面での活用方法を思いつくのではないでしょうか。
Google フォームの基本機能
アンケート作成手順(新規作成・編集・公開)
新規作成・編集
【STEP1】 Google フォームの新規作成


Google ドライブを開き、左上の 【新規】 をクリック。
【その他】 → 【Google フォーム】 の順に選択します。
※推奨ブラウザは Google Chrome です。
【STEP2】 フォームタイトル・フォームの説明を入力

フォーム作成画面が自動的に開きます。
フォームタイトルとフォームの説明を入力します。フォームの説明は、フォーム自体の目的や趣旨、注意事項などを記載するといいでしょう。
【STEP3】 質問形式を選択


質問の形式を選択します。
主な形式
- 記述式
- 段落
- ラジオボタン
- チェックボックス
- プルダウン
※記述式と段落は共に記入式の回答ですが、前者が短文、後者が長文となります。
【STEP4】 質問項目・回答項目の入力

質問項目には質問内容を、回答項目には選択肢を入力します。
右側のボタンを使用して、適宜下記項目を追加できます。
追加した項目のボックスの位置は、ボックスをドラッグすることで移動が可能です。
追加項目
- 質問
- タイトルと説明
- 画像
- 動画
- セクション
【STEP5】 質問のコピー・削除・必須/任意選択

下側のボタンを使用して、適宜編集します。
編集項目
- コピーを作成
- 削除
- 必須/任意選択(必ず回答がほしい場合は 「必須」 を選択)
【STEP6】 質問の詳細を設定


質問の詳細を設定します。
設定内容
- 説明質問について、説明を加えたい場合選択します。質問項目欄の下に説明欄が追加されます。
- 回答に応じてセクションへ移動回答に応じて特定のセクションに移動して、質問を分岐させたい場合に選択します。
ラジオボタンまたはプルダウン形式の場合に選択可。- 選択肢の順序を並び替える
新しい回答者がフォームを開くたびに、回答の選択肢の表示順序をランダムにしたい場合に選択します。【STEP7】 「回答に応じてセクションへ移動」 を選択した場合の設定
前 STEP で 「回答に応じてセクションへ移動」 を選択した場合は、こちらで設定します。
移動先のセクションを選択するか、アンケートを終了させる場合は 「フォームを送信」 を選択します。【STEP8】 カラーパレットを設定
右上のカラーパレットボタンを選択すると、 「ヘッダー」 、 「テーマの色」 、 「背景色」 、 「フォントスタイル」 を選択できます。
右側のテーマオプションから 「画像を選択」 をクリックすると、 「ヘッダーの選択」 画面が表示されます。
各テーマの中から、あらかじめ用意されている画像を選択することもできますし、手持ちの写真をアップロードすることもできます。
【STEP9】 フォームの設定を確認
フォーム送信前に、フォームの設定を確認します。
設定後は 「保存」 ボタンのクリックを忘れないようにしましょう。- 全般メールアドレスの収集や回答回数の制限設定などが行えます。
- プレゼンテーション進行状況バーの表示設定や、確認メッセージの表示設定などが行えます。
- テストテスト形式のアンケートにする場合は設定します。
設定すると、各質問に点数を割り当てて自動採点ができます。
その他、成績の表示などの設定を行えます。
【STEP10】 プレビューで確認
最後に、プレビューで誤字脱字や全体のバランスを確認します。
以上の STEP でフォームの作成、編集作業は終了です。公開
【STEP11】 Google フォームの送信方法を選択
フォームの送信方法を選択し、共有します。
- メール
- リンク(短縮 URL の取得も可)
- HTML を埋め込む(WEB ページやブログなどに埋め込む場合)
- SNS(Google+、Facebook、Twitter で共有可)
アンケート集計手順
【回答】 → 【概要】 をクリックして、回答結果を確認します。
「概要」 では各質問ごとに、回答結果をまとめて確認できます。質問形式に応じて、グラフが自動で作成でき、リアルタイムで回答状況が確認できます。
「個別」 では、回答者ごとの回答結果を確認できます。
回答結果の移動は 「」 をクリックすることで、前後に移動します。
回答を締め切る場合は、 「回答を受付中」 右横のスイッチでオフに設定します。
締め切らない限りいつでも回答できてしまうので、期限性のあるものは、次にご説明するスプレッドシートへの書き出し前に締め切っておくとよいでしょう。回答結果をスプレッドシートに書き出すため、右上のスプレッドシートアイコンをクリックします。
【新しいスプレッドシートを作成】 → 【作成】 を選択します。
すると Google ドライブ内にスプレッドシートが作成されます。Google フォームの便利機能
Google フォームにはフォームを作成するために必要なさまざまな便利な機能が備わっています。
その中でも特に便利な機能を3つご紹介していきます。テンプレート作成
さまざまな用途に使える Google フォームですが、ゼロから作ろうとすると時間がかかります。
そこで Google フォームでは、あらかじめ用意されているテンプレートを選択してフォームを作成することができます。
これにより、作成にかかる時間を大幅に短縮することができます。【新規】 → 【その他】 → 【Googleフォーム】 → 【テンプレートから】 の順に選択します。
「テンプレートギャラリー」 が表示されるので、用途にあったテンプレートを選択して作成できます。
テンプレートのカテゴリーは下記の通り複数ありますので、幅広いシーンで活用できると思います。
もちろん、選択したテンプレートは編集できるので、フォーム作成の際、ベースとなるテンプレートはないか、始めに確認してみるといいでしょう。カテゴリー
- パーソナル
- 仕事
- 教育
アドオン機能
Google フォームは既存機能でも十分便利ではありますが、使い込むうちに細かな設定や追加機能が欲しくなる場合もあります。
この様な場合は、他のアプリをアドオンすることで、機能拡張することができます。右上の 【その他】 アイコン → 【アドオン】 を選択します。
アドオン選択画面が表示されるので、利用したいアプリを選択します。
アプリをアドオンすることで、フォーム回答数の上限設定機能や、メールによる自動返信機能、ワークフロー機能など、さまざまな機能の拡張ができます。
アプリのカテゴリーは下記の通り多数あり、プログラミングなしで使用できるので、 「この機能が欲しい」 と思った時に、ぜひ確認してみて下さい。
カテゴリー
- ソーシャル&コミュニケーション
- ビジネスツール
- ユーティリティ
- 教育
- 仕事効率化
Gmail 連携で HTML アンケート画面を送信
アンケート回答者の手間をなるべく減らしたい、この様な場合には、Gmail に連携して、フォーム自体をメール本文に埋め込んだ状態で送信することができます。(HTML のアンケート画面をメール本文に埋め込むイメージ) こうすることで、メール本文から直接アンケートに回答してもらうことができます。
まずその前に、埋め込みなしのメールから確認していきましょう。
メールのフォーム送信画面で、 「フォームをメールに含める」 にチェックをしないで送信します。
すると、メール本文にはフォーム本体は埋め込まれず、 「フォームに記入する」 というリンクボタンが表示されます。今度は、メールでのフォーム送信画面で、 「フォームをメールに含める」 にチェックをして送信します。
すると、メール本文にフォーム本体が埋め込まれ、そのままフォームに回答することができるようになります。Google フォームの応用機能
カスタマイズ
もっと便利に、より効率的にフォームを活用したい、特にビジネスではこうした要望も多いと思います。
お客様からのお問い合わせに自動返信メールを返したい場合などは、スクリプトエディタを使用して積極的にカスタマイズしていきましょう。
スクリプトエディタを使用すると、Google の提供する各種サービスを自分好みにして、独自の WEB アプリを作成することができます。
少しプログラミングの知識が必要になりますが、 「PHP などでのコーディングはハードルが高いけど、外注するほどでもない」 場合などはぜひ活用してみてください。
検索するとスクリプトをソースコード付きで説明しているものもありますので、イメージを膨らませながら、実践を通じて少しずつ慣れていきましょう。Google フォーム活用事例
社員研修の事後アンケートなど各種社内アンケートに活用
社内研修や業務改善など、社内でアンケートをとることも多いと思います。
紙やメールの場合、アンケート回収後、スプレッドシートなどに入力して集計、分析するというフローが一般的です。
Google フォームを活用すれば、アンケートの回収からスプレッドシートの入力までを自動的に行え、その時間を分析などに割けられるので、とても効率的です。
また、Google フォームのテスト機能を使用すれば、社内研修の理解度確認テストやセキュリティテストなどにも活用でき、採点の手間も省けます。業務管理や工数管理 Google フォームなら簡単に入力、社員の負担軽減に
業務管理や工数管理は毎日のことなので、なるべく簡単にすませたいものです。
入力を最終的な集計もふまえて行うとより効率的になります。
タイムカードや紙の帳簿で運用していたとしても、最終的には電子化して処理していることも多いのではないでしょうか。スプレッドシートに直接入力し、管理する運用であっても、Google フォームを使用すると入力者、集計者双方にとってメリットがあります。
社員番号やオーダー番号などの項目にプルダウンを使用したり、入力内容を簡易的にチェックできる 「回答の検証」 機能を使用したりすると、入力も簡単になってミスも減り、入力者、集計者双方の負担軽減になります。また、Google フォームは質問に順次答える形で入力すればいいので、PC 作業に慣れていない方でも、それほど抵抗なく入力できると思います。
PC、スマホ、タブレット端末にも対応しているので、在宅ワークも含め、場所や端末を問わず入力できるのもとても便利です。退勤時に登録する運用にすれば、日次で業務管理や工数管理の状況確認もできてしまうので、活用してみてはいかがでしょうか。
まとめ
Google フォームは、プログラミングの知識がなくても、直感的で簡単にフォーム作成ができる無料ツールです。
テンプレートもあらかじめ用意され、高機能かつアドオンなどの拡張性も高いので、身近なイベントから業務まで、幅広く活用できるのも魅了のひとつです。
特に、業務での使用はオススメです。
日常、紙やメール、スプレッドシートで行っている作業を、 「Googleフォームにおきかえてみたら?」 と考えてみると、さまざまな活用方法を発見できるのではないでしょうか。 - 選択肢の順序を並び替える